夕方の公園には、ハンドボールを投げる男の子たちと、私たちだけしかいなかった。
子供たちはひたすら走る、日はどんどん暮れていく。
私も久しぶりに走る。
赤トンボがたくさん飛んでいて、秋が来たんだなあと思う。
先日、トンボを虫取り網で捕まえようとしたら、結構むずかしくてびっくりした。
最初の一匹は、簡単に捕まったけれど、もう一匹捕まえようとしたら、ぜんぜん網に入らない。
入らないからと意気込むと余計にダメな様子。
トンボだって捕まらないようにいろいろ考えているのだと思う。
相手と適度な距離を保って、
「あの、ちょっとこの網に入ってみませんか?」というような友好の気持ちを込めて網をトンボに近づけるとトンボは気を許したのか、網に入ってくれた。
魚を釣るときも、四つ葉のクローバーを探すときも、
自分から好意の気持ちを表すのが大切だったなあと、子供のころを思い出した。